16/05/2026
それは、一通の看護師さんからのメッセージから始まりました。
「西村知恵さんにお世話になっております、NPO法人あいけあの安西と申します。
建守様とはWWY(WonderWall Yokohama 日吉のライブレストラン)でご一緒させて頂いた事がございます。その節は楽しい時間をありがとうございました。
建守様はジュエリーデザイナーさんをされていると伺っていまして、もし可能ならピアス等の製作をお願いできないか、お尋ねです。
今回私どもの利用者さん2名から知恵さんへの(サプライズの)プレゼントとしてオーダーしたいのですが、車椅子のお嬢さん達なのです。
その辺りも含めてご相談に乗っていただくことは可能でしょうか?
急なご連絡で申し訳ありません。
もしお手すきの際にご返信頂ければ幸いです。」
Jazz Vocalist 知恵さん
の歌声は、施設にいる医療ケアが必要なお嬢さんたちの心に、いつもたくさんの光を灯している。
その知恵さんに、お嬢さんたちから感謝の気持ちを込めて、世界にひとつだけのサプライズプレゼントを贈りたいという内容でした。
知恵さんは5月に鹿児島そして東京でのツアーがあり(只今ツアー真っ只中の最終日)、皆さまがご招待頂いたのでそのお礼もこめて、その際に渡したい、とのことでした。
お嬢さんたちが、日々の生活のなかで、自分たちの手で少しずつ、本当に長い時間をかけてコツコツと貯めた大切なお金を出し合って知恵さんにサプライズプレゼント。
お話を聞いた瞬間、私はこの純粋なお気持ちを、最高の形にして届けたいとの使命感が宿りました。
それから、まずは看護師の安西さんが我が工房へいらっしゃって、車椅子のお嬢様方が工房へ来られるか下見に。
入口が狭いうえ、半地下ときたもんだ、というわたしの工房。
車椅子は入らないけれど、お一人は介助があれば歩いて入れる、もう一方は抱きかかえて床にマットを敷いたらどうにか大丈夫だろう!、となりました。
めちゃくちゃ工房を清掃して(笑)、後日、車椅子のお嬢様方とそのお母様方、安西さんをお迎えしました。
お嬢様方は話すことは出来ないけれど、好きなものには何かしらのアクションがある、とのことで、七宝の色見本をそれぞれにお見せすると、どちらも「青色」が好きだということが判明!
工房は光の粒がキラキラと弾けるような明るさに満ちていて、私はみんなからパワーを頂いたのでした。
皆さまが帰ってから、私はあらためて、12年前に知恵さんと初めて出会ったレコ初のアルバムからこれまで紡いできた一枚ずつを追って耳で辿りイメージを作っていきました。
知恵さんの圧倒的なジャズの歌声へのリスペクト、お嬢さんたちの「ありがとう」の気持ち、
ピアスは「地球のかけら」と名付けました。
石屋さんに行き、ビビッと感覚で選んだのは、青色の不定形な石。
深く、凛とした青い輝きを放つカイヤナイト。
この2つの美しい青い雫は、お嬢さんたち二人の魂の煌めきそのものだなあ、と思い求めました。
全部制作が終わって、カイヤナイトってどんな意味があるのかな、と調べてみたら、
「結晶の層が複雑に重なり合い、深みのあるブルーを放つその姿は、しばしば『宇宙から眺めた地球』のようであると例えられます。 」
なんと!「地球」がリンクしていたのです。
そして5月の初夏の光が差し込んだ納品の日、今回はご都合で一人のお嬢さんとお母様2人でいらっしゃいました。
一度ここに訪れたからか、私を見るやいなや、言葉を発することはできないけれど、そこに座っていたお嬢さんは、まるで光の妖精のように、本当に、本当にとっても嬉しそうに微笑んでいました。
その純粋な笑顔を見たとき、私の心は温かい光で満たされました。
なにか魂と魂の交換をした心持ちになりました。
ものづくりを続けてきて、これ以上ないほど素晴らしい、一生の宝物となる経験でした。
一通のメッセージから始まった奇跡は、ジュエリーをとおしてついに知恵さんのもとへ届きました。
そして冒頭のあいけあチーム、
初鹿児島で城山コンサートを堪能され、鹿児島の医療的ケア児者家族会の皆さんと即仲良しになられたそうです。
コンサート翌日は、ご一緒に桜島で足湯も満喫なさったとのご報告も胸が熱くなりました。
みんなの想いが美しく循環していくようだなあ、と感じ入りました。
そして、今日は西村知恵ハイボルツアー2026最終日!
成城The Momentにて。
https://themoment.tokyo/