21/08/2026
2026.08.21
「普遍を求めたバッグ」
“100年後も、美しいと思えるバッグとは何だろう。”
この問いから、このバッグは生まれました。
流行を追うのではなく、
奇抜さで目を引くのでもない。
ただ、佇まいそのものが美しく、
使うほどにその人の時間が重なり、
いつか次の世代へと渡っていく。
そんなバッグをつくりたいと考えました。
だから私たちは、装飾ではなく、バッグそのものの「構造」から美しさを考えています。
正面と背面は、一枚の革を型に沿わせて立体的に成形しています。
硬く固めれば、形を保つことはできます。
けれど、それでは革本来の柔らかさが失われてしまう。
柔らかさを残しながら、美しい曲面を長く保つ。
その両立を求め、約一年にわたり試行錯誤を重ねました。
そして、もうひとつ。
前後のハンドルは、あえて2cmだけ長さを変えています。
バッグを持つと、二本のハンドルは必ずどちらかが上になって重なります。
同じ長さでは、そのわずかな差によって片側の胴が引っ張られ続ける。
その小さな負荷が、長い年月の中でバッグの姿を変えてしまうかもしれない。
だから、二本が自然に重なる長さを考えました。
おそらく、言われなければ気づかない部分です。
目に見えない小さな設計の積み重ねが、永く使った先の美しさをつくる。
私たちは、そう考えています。
そして、このバッグは飾っておくためにつくったものではありません。
傷がつくことを恐れず、
日常の中で何度も手に取り、
たくさんの場所へ連れて行ってほしい。
革が馴染み、傷が刻まれ、
少しずつ持ち主だけのバッグになっていく。
大切にすることと、使わないことは違う。
愛着を持って、使い続ける。
その時間まで含めて、このバッグは完成していくのだと思います。
CHOUETTE D’ORが目指しているのは、100年以上続くメゾンです。
100年後もこの土地で、
誰かがこのバッグをつくり、
誰かがこのバッグを使っている。
そしてその時にも、美しいと思ってもらえる。
そんな未来を思い描きながら、このバッグをつくりました。
Japan Leather Award 2026
出品作品「普遍を求めたバッグ」
登録番号:J26A-0724
#ジャパンレザーアワード参加作品